茶色が心理面に与える影響

茶色は自然界では土の色や木材の色です。
太い幹が広い大地に力強く根を張るというイメージはそのまま茶色の「重厚」「安定」「堅実」といった印象につながります。

ゆっくり成長をして巨大になる樹木のイメージから、伝統的な仕事や創業歴の長い企業のカラーとしてもよく使用されています。

色相的には茶色は赤色と黄色の中間色であるオレンジ色が明度を落とした色であることから、暗い色であるにも関わらず温かみのある暖色系として扱われます。

茶色と呼ばれる色の中にもさまざまな種類があり、玄米や麦の色のようなベージュに近いものから、ダークブラウンと言われるカカオの多いチョコレートの色までさまざまです。
また熟した果物が次第に茶色になっていくということも多いことから、茶色=食品という連想をすることもよくあります。

同じ茶色を使用するにしても、活発な印象を強く出したい場合には赤みを強くし、反対に重厚さを出したいときは明度を落とした黒に近い色にするとよいでしょう。

木材の色である茶色は積極的にインテリアに導入しようとしなくても、フローリング材や柱として多くの住宅で見かけることができます。
どんな色ともなじみがよいので、茶系統のアイテムをいくつか用意して重ねて使用するのもおしゃれです。

茶色をインテリアに使用するコツ

もともとある素材ではなく積極的に茶色をインテリアに導入したいなら、ダーク系の茶色をメインにするのがおすすめです。
インテリアコーディネートの教科書のようなところでは、茶色を使用した室内が多く例として挙げられているのですが、高級感を演出するには茶色は最適な色です。

有名ホテルのスイートルームなどでも茶色のインテリアは非常に多く使用されているので、豪華なイメージを作りやすい寝室での使用が特におすすめです。

寝室で使用するときには、ツヤ感のあるダークブラウンのベッドカバーやカーテンを使用すると簡単に雰囲気作りができます。
そこに木材のチェストを置き、できるだけ余計な品物を置かないようにすることで安心して過ごせる寝室ができあがります。

暗い茶色だけでのインテリアでは華やかさにちょっと欠けてしまいますので、茶色となじみのよい色である赤色やオレンジを一緒に取り入れてみると少し雰囲気を明るくすることができます。

ダークブラウンの家具類をさらに美しく輝かせる方法の一つに黄色味の強い間接照明を使うというものがあります。
ブラウン系と黄色系は色相が近いのでもともと相性がよいのですが、温かみのある黄色のライトをスポット的にダークブラウンの木材に使用すると高級感だけでなく安心感を作り出すことができます。

明るさの強い白色灯よりも黄色味のあるライトを抑えめに使用するのがポイントです。