紫色が心理面に与える影響

紫色は自然界ではそれほど多く見かける色ではありません。
代表的なところでは北海道の名所で有名なラベンダー畑や、ぶどうの色、蝶や鳥などの珍しい色の羽といったものです。

色相的には赤色と青色の中間色となっていることから、赤もしくは青色が変化するときに現れるということもよくあります。
具体的には朝焼けの空の一瞬の景色のようなものです。

古くは日本では紫色は高貴な色として身分が極めて高い人でしか着用をしてはいけないことと決められていました。
聖徳太子の定めた冠位十二階においては紫は最上位の色とされていたので、現在も日本の伝統行事においては紫色を使用した衣装がしばしば登場します。

紫色は中間色なので色そのものの自己主張はそれほど強くありません。
どちらかというと赤や青を基調にしたコーディネートでの補助的役割として配置されることが多い色です。
紫色とされる色にも赤みが強い赤紫や逆に青が強い青紫、薄い紫や深みのある紫など非常に大きな幅があります。

日本における高貴な色は深い紫色であるので濃い目の紫は伝統や重厚さがありますが、薄い紫は感性や直感といった反対の印象を出すことができます。

紫色をインテリアに使用するときのコツ

紫を積極的に使用したインテリアでは、神秘性や精神性を感じる雰囲気になります。
好きな色として紫を挙げる人はそれほど多くありませんが、傾向としてクリエーターなどの直感や感性が必要にな仕事をしている人が多いようです。

紫色はどこか浮世離れしたような神秘的な印象もあるので、紫を広く使用すると他の色にはない不思議な雰囲気の空間を作り出すことができます。

精神性を高める効果のある一方で紫色は人の心を内側に向かわせてしまいますので、自分の中に入り込む空間にこそふさわしい色であると言えます。

そういう意味で紫色を使用する空間としては、クリエイティブな活動をするための個人の部屋や書斎、寝室などゆったり気持ちを休める場所が挙げられます。

大胆にリビングなど人が多く集まる場所に紫色を使用するコーディネート方法もありますが、その場合は深みのある紫を使った高級感を出す方法がよくとられます。

紫色だけでは部屋全体の印象がぼけてしまうことがよくあるので、他に組み合わせる色を慎重に選んでいきましょう。
明るさを出したい場合には色相環が逆の位置にある補色の関係である黄色がおすすめです。

紫と黄色は非常になじみのよい色なので、組み合わせ次第でさまざまな雰囲気を演出することができます。
より高級感を出したいなら、自然界でも見かけるダークブラウンと組み合わせるのもおすすめです。
ぶどう色である紫・茶色・緑は代表的な組み合わせなので、バランスを考えて使用してみてください。